◆作者：真田幸弘◆作品：横物◆材質：紙本墨書(真筆作品)◆款記：「龍洞書」◆印章：「京兆尹」白文方印 「滋野幸弘」朱文単郭方印 「維石巖々」朱文単郭長方印◆内容：「禮/禮之用和為貴」(※出典 『論語』)◆寸法：本紙33.8×56.4cm 総丈117.0×67.5cm◆付属品：無地箱(杉箱)◆状態：汚れ箇所あり。折れ皺あり。虫損甚。表装傷み。
【真田幸弘(さなだ・ゆきひろ)】元文5年～文化12年(1740－1815)信濃松代藩第5代藩主・真田信安(1714－52)の長男に生まれる。諱・幸豊のち幸弘、幼名・豊松、号・菊貫/白日庵/攀月観/五白楼/天真園/籟月庵/吟松庵/象麿/吹旭/馬逸。宝暦2年(1752)父の死去により13歳で家督を相続し第6代藩主となり、同5年、9代将軍・徳川家重に御目見、従五位下伊豆守に叙任。藩財政再建のため、恩田民親(1717－62、恩田木工/恩田杢、事績が『日暮硯』に記される)を勝手方に任命し質素倹約を奨励、藩校・文学館を創設し教育の普及をはかった。天明元年(1781)幸豊から幸弘に改名、同3年、従四位下に陞る。天明5年、男子が早世していたため彦根藩主・井伊直幸の九男・幸專を女・三千姫の婿として迎え養嗣子とした。天明8年、弾正大弼に任じられ、寛政2年(1790)右京大夫となる。寛政10年、隠居して養嗣子・幸專に家督を譲り、「菊貫」の俳号で少い頃より嗜んだ俳諧の道に専心、点取俳諧集『菊之分根』『菊畑』、発句集『水かヽみ』などの著作があり、文人大名として生涯にわたり大名随一といえる厖大な量の句作をのこした。
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