【アイテム説明】19世紀後半頃(1870-1890年頃)にフランス、パリのルメール社(LEMAIRE PARIS )で作られたオペラグラスです。
セカンドブリッジの裏にMADE IN FRANCEと蜂(Bee Marked)のマークが刻まれています。
また接眼部の文字から、シカゴの「LEBOLT&COMPANY」に納品され、小売り販売された品の様です。
19世紀後半から始まったヨーロッパの衰退と共に、欧州貴族が没落し始め、経済と富は北米に移行して行ったので、贅沢な装飾品はヨーロッパではなく北米で盛んに販売されました。
威厳はあるが貧乏な欧州貴族より、成金ではあるが北米富豪の方が高い装飾品に対する需要が高かったのかなと思います。
アイテム990は、瑠璃色の背景の飾り枠の中に、ロココ時代の貴婦人の絵がエナメルで手描き(hand painted)されています。
瑠璃色のガラス粉末をまずバレルに敷いて炉で低温焼成し(600度程度？)その後、人物図を描いたと思いますが・・その順番は良く分かりません。
ガラスの溶ける温度は色ごとに変わる為、色ごとに出し入れを繰り返し、焼成されているはずです。
花綱のガーランドも可愛らしいです。
金色顔料の星が、瑠璃地の上から、一つ一つ筆で描かれています。
特筆すべきはツブツブ触感が楽しいジュール装飾で、乳白色のオパールの様なジュールが、盛り上げる様に筆で置いてあり、これは取れ易いのですが、一個しか取れていません。
接眼部のマザーオブパールは手作業で彫り出して彫刻してあり、ブラスはオレンジゴールドに良く輝いています。多少の変色はアンティークなのでご了解下さい。
マザーオブパールのフォーカスリングは割れもなく、しっかり見え方の調節が出来ます。
オペラグラスの伸長も、ゆる過ぎず、硬過ぎずスムーズです。
３本のブリッジを留めているバーにズレはなく、ネジもしっかりしています。
レンズは綺麗に中までクリーニングしています。
割れ、カケ、ヒビ、アタリ、曇り、埃、接着剤の滲みなどの汚れ、黄色味もなく、透明でクリアに遠くが良く見えます。
瑠璃地のエナメルは、一か所、ざらっとした部分がありますが（画像）、目立たず、小さいもので、特に問題ありません。エナメルが乾く前に指で触ったものかな？と思います。（制作時によるもの？）
エナメルの状態は、割れ、ヒビ、カケ、ヘアライン、剥離がなく、物が写り込むくらい艶々で、エナメル製品として完璧なコンディションと言えます。
人気のロココ絵と、人気のジュール装飾とのコラボな逸品・・(^^♪！！ぜひご覧下さい。
【サイズ(約)】
幅:9.8cm 奥行:3.8cm高さ:5.8cm (伸長時は7.5cm)

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他にも、バラエティに富んだアンティークを色々と出品させて頂いています。
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